スパッタ付着防止剤のメーカー6社を一覧でご紹介します。まずは使用用途や原理についてご説明します。
目次
スパッタ付着防止剤は、溶接作業時に発生するスパッタが溶接する金属に付着することを防止するために使用します。
溶接のスパッタとは、溶接時に飛び散る金属粒やスラグのことをいいます。
溶接金属の表面に細かいブツブツ状に付着します。付着した際には、タガネや圧縮空気を利用したジェットタガネなどを使用して取り除きます。
スパッタ付着防止剤には、エアゾールタイプや刷毛塗りで使用するものなどがあります。
溶接作用前に溶接部にスプレーすることで、スパッタの付着を防止し、付着した際にもタガネを使用せずにワイヤーブラシ等で除去でき、スパッタ除去作業が容易になり作業性が向上します。
スパッタ付着防止剤は、溶接する金属とスパッタの間に入り込むことによって、スパッタを剥がしやすくします。
耐熱性の高い被膜を生成します。
溶接する金属だけではなく、溶接用ノズルやチップなどにあらかじめ塗布することによって、同じようにスパッタが付着することを防ぐことができます。
高張力鋼や軟鋼、ステンレス用途などがあります。
また、鉄骨などの溶接後に塗装がある場合、塗料となじみやすくなっている直接塗装用があります。
溶接後スパッタ付着防止剤の塗膜を除去せずに、一般塗料の上塗りをおこなうことができます。
スパッタ付着防止剤は、塗布したあとすぐ、溶接作業に入るために速乾性がもとめられます。
スパッタの付着を防止する成分を溶接する金属に付着させますが、この成分を速乾性のある溶剤と混合させることで、スプレー後蒸発させ、その成分のみを残す必要がありました。
以前は、フロンを使うことによって、速乾性を維持していました。
しかし、地球温暖化防止のため、フロンの使用には規制がかかり、現在は使用することはできません。
代わりに特定化学物質や有機溶剤を使用しているも場合もあります。
そこで、溶剤を使用しない環境負荷や健康安全性を考慮した、水溶性スパッタ付着防止剤の需要が高まっています。
水溶性の場合、液の水分が、溶接しようとするところに溜まってしまうことがあります。
そこに、溶接を施工した場合、水分の蒸発によってブローホールなどの溶接欠陥を起こしてしまう可能性があります。
スパッタ付着防止剤に起因する溶接欠陥を未然に防ぐためにも、特に垂直面などで液だれを起こさないように、均一に塗ることが必要となります。
参考文献
https://jp.misumi-ec.com/tech-info/categories/technical_data/td06/x0226.html
https://www.warner.co.jp/products.html#kiribijin
社員数の規模
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