質量分析計についての概要、用途、原理などをご説明します。また、質量分析計のメーカー13社一覧や企業ランキングも掲載しておりますので是非ご覧ください。質量分析計関連企業の2022年7月注目ランキングは1位:日本電子株式会社、2位:株式会社島津製作所、3位:株式会社日立ハイテクとなっています。
質量分析計(英語: Mass Spectrometer、略称: MS)は、試料中の分子をイオン化した後、生じた複数のイオンを分離し、各イオンを別々に検出する分析装置です。装置は主に試料導入部、イオン源、質量分離部、検出器などから構成されています。イオン化、質量分離の方法によっていくつか種類があり、測定試料や用途に合わせて使い分けられています。
質量分析計では、主に試料の同定や未知試料の成分解析を行うことができます。また、同位体を区別して検出することもできます。
質量分析計では、試料中の目的成分をイオン化し、イオンをm/z(質量電荷比: イオンの質量mを電荷数zで割った値)に応じて分離、検出することができます。
質量分析計は主に、測定試料の定性分析や定量分析に使用されます。特に研究開発や品質管理、分析、検査などには必須の装置です。また近年では、大きな分子量を有するタンパク質もイオン化できるようになったため、ライフサイエンスや医療分野でも活用されています。
質量分析計では、イオン化によって生じた複数のイオンに電場と磁場をかけて分離し、各イオンを別々に検出することができます。装置は主に試料導入部、イオン源、質量分離部、検出器などから構成されています。質量分離部ではイオンを真空中で運動させ、m/z(質量電荷比: イオンの質量mを電荷数zで割った値)値に応じて、各イオンの運動の仕方が異なることを利用して分離します。
イオン源については、エレクトロスプレーイオン化法(ESI)、マトリックス支援レーザー脱離イオン化法(MALDI)、高速原子衝撃法(FAB)などがあります。質量分離部については、四重極型、二重収束型、飛行時間型などがあります。これらのイオン源と質量分離部を組み合わせて、様々な種類の質量分析計が開発されています。
試料導入部の前に他の装置を組み合わせたものもあり、研究開発や品質管理の分野で使用されています。例えば、液体クロマトグラフィーを組み合わせたLC-MS、ガスクロマトグラフを組み合わせたGC-MS、誘導結合プラズマを組み合わせたICP-MSなどの分析機器があります。
参考文献
https://www.jsac.or.jp/bunseki/pdf/bunseki2017/201706NYUUMON.pdf
https://www.mext.go.jp/component/b_menu/shingi/toushin/__icsFiles/afieldfile/2016/03/09/1368133_05.pdf
http://jsac.jp/bunseki/pdf/bunseki2009/200901nyuumon.pdf
https://www.jstage.jst.go.jp/article/kakyoshi/67/10/67_484/_pdf
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質量分析計のカタログ一覧はこちら企業
Advanced Energy Industries, Inc. アジレント・テクノロジー株式会社*一部商社などの取扱い企業なども含みます。
企業の並び替え
2022年7月の注目ランキングベスト10
順位 | 会社名 | クリックシェア |
---|---|---|
1 | 日本電子株式会社 | 21.7% |
2 | 株式会社島津製作所 | 16% |
3 | 株式会社日立ハイテク | 8% |
4 | アメテック株式会社 | 7.4% |
5 | サーモフィッシャーサイエンティフィック株式会社 | 7.4% |
6 | 日本ウォーターズ株式会社 | 6.9% |
7 | アルファ・モス・ジャパン株式会社 | 6.3% |
8 | 株式会社北浜製作所 | 5.7% |
9 | 日本カノマックス株式会社 | 5.7% |
10 | 和研薬株式会社 | 5.1% |
注目ランキング導出方法について
注目ランキングは、2022年7月の質量分析計ページ内でのクリックシェアを基に算出しています。クリックシェアは、対象期間内の全企業の総クリック数を各企業のクリック数で割った値を指します。社員数の規模
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LCMS-8060NXは高速液体クロマトグラフ用のトリプル四重極質量分析計です。
頑健性と操作性を兼ね備えた超高速高感度な質量分析計のため、多検体を扱う分析ワークフローに携わる方におすすめされます。
新たにIonFocuユニットが搭載されたため、効率よくイオンのみを質量分析計内部に導入することが可能なため、マトリクスの影響が少なく、安定した高感度分析を提供します。
「Analytical Intelligence」により、装置条件を自動で最適化することができます。
DARTイオン源は液体や個体など様々なサンプルを、前処理することなく、迅速に分析可能な装置です。
この装置にサンプルを近づけるだけで、質量分析をリアルタイムに実施することができます。
直接イオン化できることから、機器分析機器へ適用が困難である不安定なサンプルの分析に適切な装置です。
また、AccuTOF LC-plus 4Gをこの装置と組み合わせることで、サンプル適用範囲を増やすことが可能です。
ACQUITY QDaはHPLCやSFCなどのクロマトグラフに接続可能な四重極型質量分析計です。
その特徴は、クロマトグラフ用の光学検出器のように、複雑な操作をすることなくボタンひとつで質量分析データを入手できることです。
そのため、普段HPLCなどのクロマトグラフを使用しているが、質量分析計を使用してみたい方にお勧めです。
さらに小型サイズで設置スペースを取らず、価格も安価な点から気軽に質量分析を導入することができます。
Q Exactive Orbitrapは主に高速液体クロマトグラフ用のイオントラップ型質量分析計です。
その特徴は、m/z 200で最大1,000,000の高い分解能とサブ1 ppmの質量精度、安定した質量精度を提供します。
そのため、低含量の複雑なサンプル、または未知のサンプルを解明するユーザーに最適な質量分析計です。
高周波や強磁場を必要としないため、他の高分解能質量分析計と比較してフットスペースが小さな点も特徴です。
AirSenseはイオン化反応を利用したソフトなイオン源を搭載した質量分析計です。
その特徴はソフトなイオン化法を用いているため、断片化を起こしにくく、分子に関連するイオンピークが検出されやすい点です。
さらに、この装置はガスクロマトグラフとは異なり、成分分離を必要とせず、前処理操作が不要なため、複合ガス成分をリアルタイムに高速分析することが可能です。
そのため、多成分ガス分析を検討している方にオススメです。