表面粗さ計についての概要、用途、原理などをご説明します。また、表面粗さ計のメーカー7社一覧や企業ランキングも掲載しておりますので是非ご覧ください。表面粗さ計関連企業の2022年4月注目ランキングは1位:株式会社小坂研究所、2位:株式会社東京精密、3位:株式会社ミツトヨとなっています。
表面粗さ計とは、その名の通り表面の粗さを測定する計測器のことです。接触式と非接触式のものが存在します。特に、精密な寸法が必要となる部品では、図面上に「表面粗さ」が指定されていることがあるため、このような部品を加工する工場などでは、「表面粗さ」を測定することができる表面粗さ計が必須となります。最近では、AI技術を搭載し、全自動で測定を行うことができる装置も存在しています。
主に部品の仕上がり確認など、表面の微小な凹凸の解析に使用されていますが、動作不良が起こった際の原因として、「部品表面の劣化や摩耗などによる表面状態の変化」などが考えられる場合にも、原因解析手法として用いられることもあります。測定機によっては、測定結果をグラフのように表示し、実際の凹凸具合を数値的および視覚的に見ることができるものも存在します。
特に、医療用の製品などでは、血液や細菌などが付着してもきちんと拭き取れることが必要となるため、製品表面の粗さが明確に定義されています。このような分野では、対象となる部品の表面粗さが規格を満たしているかどうかの判断が必須となるため、表面粗さ計での測定が欠かせないものとなっています。
一般的に、以下の2種類の方式に大別されます。
上記のように、接触式と非接触式で得意とする形状や素材に大きな違いがあるため、目的に応じた適切な運用が必要となります。
また、表面の粗さを測定できるという特徴から、単純に表面の凹凸具合を測定するだけではなく、手触りの違いを数値化するという目的で使用することも可能です。どちらの方式の表面粗さ計でも、測定結果を数値的に取り込むことができる装置も存在するため、手触りという感覚的な要素を数値的に解析することができます。
接触式の表面粗さ計は、測定対象物の表面に触針を接触させることによって、表面の状態を測定します。
具体的には、触針の先端部が測定対象物の表面に触れながら移動することによって、触針の上下方向の変位を一定間隔で測定して、グラフ上にプロットされた点をつないでできる曲線を記録する方式です。
接触式の表面粗さ計では、触針の先端半径を可能な限り小さくして、接触時の圧力を低減することが、表面の形状を高い精度で測定するために重要です。
触針の先端はおよそ数µmの直径に加工されており、その形状は先端部が球の円錐形となっています。
また、この方式では測定対象物に直接触針が触れるため、明確な形状を表す曲線が得られ、さらに長い距離の測定が可能になるといったメリットがあります。
非接触式の表面粗さ計は触針ではなく、光を照射することによって、測定対象物の表面粗さを測定する方式です。
その測定方式については以下のものがあります。
その1つは、測定対象物の表面にレーザー光を照射して、その反射光を読み取る共焦点方式です。
そしてもう1つは測定対象物の広い範囲に白色光を照射して、参照面と測定対象物からの反射光を合成したときに発生する干渉縞を調べることによって、その形状を計測する白色干渉方式となっています。
特に非接触式の表面粗さ計では、接触式で課題とされていた、触針の摩耗や測定対象物への圧力による傷付け、といった問題をクリアしています。
何より、この測定方式では測定に要する時間が短いので、高い精度での測定結果が得られることも大きな特長です。
一般的に表面粗さ計の触針は摩耗してしまうために、ある程度使用した後にその表面をしっかりとメンテナンスすることがとても重要です。
当然測定対象物の材質や形状あるいは力の入れ方によって、摩耗の仕方は変わってきますので、自分が行っている測定方法における、摩耗のリスクを常に意識するようにしましょう。
触針に使用されている材質はダイヤモンドやサフィアなどですが、それらは非常に硬い物質ですから、測定対象物の表面を傷付けてしまう恐れがあります。
特に同一箇所の測定を繰り返し行ったり、触針をハイスピードで動かす場合においては測定対象物の表面に傷が付きやすくなりますから、測定時には十分注意が必要となります。
参考文献
https://www.keyence.co.jp/ss/3dprofiler/keijou/roughness/info/
https://www.keyence.co.jp/ss/3dprofiler/keijou/roughness/surface/
https://www.keyence.co.jp/ss/3dprofiler/keijou/roughness/info/
*一部商社などの取扱い企業なども含みます。
企業の並び替え
2022年4月の注目ランキングベスト8
順位 | 会社名 | クリックシェア |
---|---|---|
1 | 株式会社小坂研究所 | 22.2% |
2 | 株式会社東京精密 | 16.2% |
3 | 株式会社ミツトヨ | 13.2% |
4 | Taylor Hobson Ltd. | 13.2% |
5 | 株式会社菱光社 | 12.6% |
6 | G-Freude株式会社 | 11.4% |
7 | 株式会社オプトサイエンス | 9.6% |
8 | Zygo Corporation | 1.8% |
注目ランキング導出方法について
注目ランキングは、2022年4月の表面粗さ計ページ内でのクリックシェアを基に算出しています。クリックシェアは、対象期間内の全企業の総クリック数を各企業のクリック数で割った値を指します。社員数の規模
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