圧力発信器についての概要、用途、原理などをご説明します。また、圧力発信器のメーカー13社一覧や企業ランキングも掲載しておりますので是非ご覧ください。圧力発信器関連企業の2023年10月注目ランキングは1位:長野計器株式会社、2位:アズビル株式会社、3位:横河電機株式会社となっています。
早稲田大学大学院でMBE法による窒化物半導体成長に関する研究に従事。2016年に大学院を修了後、非鉄金属系メーカーへ入社。金属製錬工場における設備保全・エンジニアリングの業務に従事。2022年に化学系メーカーへ転職。同様の業務に従事。
前田 理也のプロフィール
圧力発振器とは、気体や液体などの圧力を測ることができる測定機器のことです。
圧力伝送器とも呼ばれます。測定した圧力は、多くの製品ではアナログ信号として出力します。
工場や大規模インフラは圧力を一定に管理する装置も多くあるため、産業業界ではよく使用される機器の一つです。
圧力発振器は気体や液体の圧力を測定する目的で使用されます。具体的な使用用途は、以下の通りです。
液位管理用途では、タンクの上下で圧力を測って差圧を出力するため差圧伝送器とも呼ばれます。劇物などに使用できるように耐食性金属を使用した製品や、食品衛生関連系のISO規格に準拠した製品もあります。
圧力発振器は、気体や液体の圧力を検知して信号として発信することができる測定機器です。圧力を検知することができるセンサ部分と検知した圧力を電気信号として伝送するアンプ部分から構成されています。
センサが圧力を検知することができる原理は、ダイヤフラム上に設置した半導体ひずみゲージによるものです。外側から力がかかるとダイヤフラムが変形することでひずみゲージの抵抗が変化し、この抵抗を電気信号に変換します。センサ部の構造は測定対象の種類によって使い分けることがあります。
アンプ部では測定した抵抗をプリント基板上などで変換して電気信号を発信します。アンプを内蔵することにより、ノイズに対する耐性が高くなるため、長距離でも情報を伝送することが可能です。
圧力発信器は構造により、以下のような種類に分けられます。
一般的な圧力発信器はゲージ圧発信器です。大気圧との差圧を出力します。取付方法はねじ込み方式が一般的です。ねじ形状や圧力測定レンジなどを選定して購入します。
真空を基準とした絶対圧を出力する発信器です。真空装置などの圧力管理に使用します。
測定孔が2か所あり、2か所の差圧を出力する発信器です。差圧流量測定用や、タンク液位測定用に使用されます。
圧力発信器は一般的にねじ込み方式で取り付けますが、フランジ取付に対応した発信器も販売されています。フランジ径を選定して購入します。
シリコンオイルを内封したキャピラリとフランジがセットになった圧力発信器です。アンプ部分と検出部分を離したい場合や、腐食性液体が測定対象の場合などに用います。
一般的に圧力発信器はアナログ信号を出力します。出力する信号としては、4-20mAの電流信号がほとんどです。理由としては、機器設置場所と信号入力先が離れているためです。
圧力発信器は一般的に産業装置に付属します。対して、信号の入力先は計算機室や中央監視ルームである場合がほとんどです。電圧信号で出力するとノイズの影響を受けやすい上に、電圧降下現象によって正しい値を出力できません。したがって、電流信号を使用します。
電流信号のなかでも4-20mA信号は、出力0%の場合でも4mAを出力するため、断線トラブルなどをいち早く発見できるという理由で広く用いられています。
一般的な圧力発信器にはSUS316Lが用いられます。SUS316Lは頑丈で耐食性に優れており、重要機器となりやすい圧力発信器に最適な材料です。
ただし、SUS316Lでも一部の薬液には腐食されます。したがって、耐食性を向上させたい場合はタンタルやハステロイを用いた製品を使用します。
圧力発信器の寿命は一般的に5~10年と言われています。また、電解コンデンサを基板に使用する圧力発信器は本体寿命もコンデンサ寿命に左右されます。電解コンデンサの寿命は一般に8年程度です。
したがって、プロセス内で重要度の高い圧力発信器は5~8年程度で更新したり、定期的にメーカーによる分解整備を実施する必要があります。ただし、プロセス内で重要度の低い圧力発信器は10年以上使用できることも多く、20年間メンテナンスなしで使用しているケースも見受けられます。近年では、自己で余寿命診断する圧力発信器なども販売されています。
参考文献
https://www.yokogawa.co.jp/solutions/products-platforms/field-instruments/pressure-transmitters-j/gauge-pressure-j/
https://www.azbil.com/jp/product/factory/factory-product/transmitter/e-d-pressure/dstj/index.html
https://panasonic.co.jp/ls/plseg/pdf_data/5/053_KH15.pdf
https://www.azbil.com/jp/product/factory/factory-product/transmitter/e-d-pressure/super-ace/index.html
https://www.fa.omron.co.jp/guide/technicalguide/35/28/index.html
https://www.fujielectric.co.jp/products/instruments/stoplib/pdf/DS5-59f.pdf
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圧力発信器のカタログ一覧はこちら企業
エンドレスハウザージャパン株式会社*一部商社などの取扱い企業なども含みます。
企業の並び替え
2023年10月の注目ランキングベスト10
注目ランキング導出方法順位 | 会社名 | クリックシェア |
---|---|---|
1 | 長野計器株式会社 |
22.6%
|
2 | アズビル株式会社 |
19.4%
|
3 | 横河電機株式会社 |
12.9%
|
4 | 高千穂産業株式会社 |
9.7%
|
5 | 東京計装株式会社 |
9.7%
|
6 | 株式会社バルコム |
6.5%
|
7 | 美浜株式会社 |
6.5%
|
8 | 明陽電機株式会社 |
3.2%
|
9 | 株式会社北浜製作所 |
3.2%
|
10 | 旭計器工業株式会社 |
3.2%
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注目ランキング導出方法について
注目ランキングは、2023年10月の圧力発信器ページ内でのクリックシェアを基に算出しています。クリックシェアは、対象期間内の全企業の総クリック数を各企業のクリック数で割った値を指します。社員数の規模
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2023年3月8日