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中和装置についての概要、用途、原理などをご説明します。また、中和装置のメーカー22社一覧や企業ランキング、製品ランキングも掲載しておりますので是非ご覧ください。中和装置関連企業の2024年3月注目ランキングは1位:ヤマト科学株式会社、2位:栗田工業株式会社、3位:ラサテック株式会社となっています。
1987年~1991年昭和電線電纜勤務 高分子材料研究室にて電線の被覆材の研究に従事>1991年~1997年小池国際特許事務所にてパテントエンジニアとして勤務>1997年~2005年GE横河メディカルシステムにて知財部員として勤務>現在、ライターとして活動
中和装置とは、酸性もしくはアルカリ性の液体を中性域に調整して排水する装置です。
工場での生産活動や実験室での実験の際、薬品を含んで酸性やアルカリ性を示す水が出るケースは多くあります。排水のpH濃度が中性域でなく酸性やアルカリ性を示している場合は、そのまま下水や川などに流せません。
環境省のホームページなどには法律に基づいて決められた排水のpHの許容範囲が記されており、これを遵守する必要があるからです。そこで、排水のpH濃度が基準を満たしていない場合には、中和装置を設置して排水を処理する必要があります。
中和装置は、様々な場所での排水処理に使用されています。例えば、生コンクリートを多く使用する工事現場の洗い水やモルタルを洗浄した後の排水は強アルカリ性を示す場合があります。このような現場では、排水をアルカリ性から中性に中和しなければなりません。
また、食品工場では。製造する製品によってはpHが4.0~12.0程度の酸性あるいはアルカリ性の排水が出る場合があります。前述のようにこれら排水をそのまま下水として排出するのは禁止されており、排出には中和装置による排水の中和が必要です。
他にも化学工場や半導体製造工場、大学の実験室など、中性域以外の排水が生じる様々な場所で中和装置は使用されています。
中和装置は、酸性もしくはアルカリ性の原水を装置内に取り込み中和処理をします。そして、中和装置は大きく分けて、原水を流しながら連続で中和する「連続式中和装置」と中和槽内に原水を溜めた後に中和処理をおこなう「バッチ式中和装置」の2種類です。
連続式中和装置もバッチ式中和装置も原理は同じです。原水が酸性ならアルカリ性の薬品を混ぜ、アルカリ性なら酸性の薬品を混ぜ合わせることで中和を行います。中和処理の際にpHはモニタリングされており、規定のpH数になるまで薬品が投入されます。
酸性を中和するための薬品としては、安価に入手可能な苛性ソーダ、すなわち水酸化ナトリウム、アルカリ性を中和するために薬品としては硫酸や塩酸が一般的です。中和装置には、実験室で使用できる小型のものから工場の大規模な排水に対応した大容量のものまであります。原水を溜めるタンクは酸にもアルカリにも耐性の高いポリエチレンを使用するのが一般的です。
中和装置には、「連続式中和装置」と「バッチ式中和装置」の2種類と、連続して中和する方式ではあるものの炭酸ガスで中和する「炭酸ガス中和装置」があります。
連続式中和装置では、原水を流しながら中和する薬品を混入し連続した中和と排水が可能です。しかし、pH値が4~11よりも強酸性あるいは強アルカリ性の場合は、連続しての処理を例えば2段階に分けて行います。2段階の場合は、前段で粗調整、後段で微調整する仕組みです。
バッチ式中和装置では、中和槽に原水を溜め、これに中和する薬品を混入して中和を行います。
中和する薬品として硫酸や塩酸が使用できない場合には、中和に炭酸ガスを使用する炭酸ガス中和装置が使用されます。この炭酸ガス中和装置では、連続式中和装置と同様に原液を流しながら炭酸ガスを導入して中和を行います。
炭酸ガスは塩酸や硫酸のように強酸の液体ではなく、ボンベに封入されているので取り扱いが容易なのがメリットです。なお、この中和装置では、炭酸ガスが水と反応して酸性となるため、処理できるのはpH12程度までのアルカリ性原水となります。
ボイラーから排出されるボイラー排水には、清缶剤と呼ばれる薬品が添加されており、pH11〜12程度のアルカリ性です。そのため、ボイラー排水を放流するためには、pH5.8~8.6の排出基準 (海域にあたってはpH5.0~9.0) の範囲内への調整が必要です。
このボイラー用の中和装置としては、炭酸ガス中和装置がよく利用され、アルカリ性のブロー排水に炭酸ガスをミキシングして中和を行なっています。また、ボイラーから排出される排ガス中の炭酸ガスを利用し、アルカリブロー排水の中和をおこなう方式もあります。
この方式では、炭酸ガス濃度の低いボイラーの排ガスにより循環中和処理を行うため、安定した処理が可能です。
透析医療機関を含む事業場は、下水道法施行令ならびに各自治体下水道条例で定める下水排除基準を順守しなければなりません。透析装置や配管を維持するために、人工透析装置内部の洗浄に酸性またはアルカリ性の薬品が使用されています。このような洗浄を行った後の排水は、下水道への排水基準であるpH5~9の範囲内に適合しない恐れがあります。
特に酸性の洗浄排水が下水道に流されるとコンクリート製の下水道管が損傷し、道路陥没等の原因となる事例も発生しており注意が必要です。排水基準に適合しない場合は、除害施設を設置し、中和処理を行わなくてはなりません。
使用する中和薬品は、酸の場合は硫酸、アルカリの場合には苛性ソーダが一般的です。なお、透析医療機関が中和装置などの除害施設を新規に設置する場合や装置の更新を行う場合は、所定の届出が必要です。
参考文献
https://www.tohkemy.co.jp/technology/ph_tyuuwa/
https://www.rent.co.jp/sanki/08tokushu/ph_auto_control_co2.htm
https://www.miuraz.co.jp/product/boiler/accessories/neutralize.html
https://www.abic-net.co.jp/product/small-neutralization-unit/
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2024年3月の注目ランキングベスト10
注目ランキング導出方法順位 | 会社名 | クリックシェア |
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1 | ヤマト科学株式会社 |
15.8%
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2 | 栗田工業株式会社 |
15.8%
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3 | ラサテック株式会社 |
10.5%
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4 | 株式会社セムコーポレーション |
10.5%
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5 | 株式会社トーケミ |
10.5%
|
6 | 大阪精密株式会社 |
5.3%
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7 | 株式会社ネオナイト |
5.3%
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8 | フジクリーン工業株式会社 |
5.3%
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9 | 株式会社レゾナック |
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10 | 株式会社鶴見製作所 |
5.3%
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