ラップ盤のメーカー8社を一覧でご紹介します。まずは使用用途や原理についてご説明します。
目次
ラップ盤は研削盤などで仕上げられた平面、円筒外面、球面などの工作物表面にラップ剤を用いてさらに平滑かつ寸法精度を向上させる工作機械です。
一般的に工作物を水平なラップ定盤に圧力をかけて、工作物と定盤の間にラップ液を加え、互いにこすり合わせ、工作物表面を研磨剤の鋭刃により少しずつ削り取り、定盤の平坦度を工作物へ転写します。
加工物の下面と上面を同時に加工できる両面ラップ盤、下面だけを加工できる片面ラップ盤の2種類に分けられます。
両面ラップ盤は駆動する軸の箇所によって2way方式、3way方式、4way方式に分かれます。下定盤、上定盤、サンギヤ、インターナルギヤの4箇所が駆動軸となります。
2way方式は下定盤と上定盤を固定し、インターナルギヤとサンギヤが駆動する方式です。セラミックや金属の加工に使われています。
3way方式はインターナルギヤを固定する方式と上定盤を固定した方式があります。セラミック、金属、シリコン、硝子、水晶などの加工に使われています。
4way方式は駆動軸すべてが駆動する方式です。4個のモーターを用いることで上下表面のラップ長さを一致させます。セラミック、金属、シリコン、硝子、水晶などの加工に使われています。
ラップ盤の加工原理は「3面すりあわせの原理」を用いています。
3面すりあわせの原理は「ニュートン原器」とも言われ、平面の基準を作るために用いられます。3枚の平面を互いにこすりあわせ、全面が接触するまで削り取ります。3枚の組み合わせを変えて、いずれも全面が接触するまで削り取ります。すべての組み合わせで全面が面であたるとき、すべての面が真の平面となります。この原理により工作機のない時代でも正確な平面、球面を作り出すことを可能とし、レンズやプリズムの作製に使用されていました。16世紀~17世紀にガリレオが天体観測に使用した望遠鏡の工学部品であるレンズにも使用されています。レンズには表面の滑らかさ、正確な球面が必要です。
ラップ盤における3枚の平面は下定盤・上定盤・加工物となります。上定盤と下定盤が基準の面として仕上がっているため、その間にある加工物が上下を同時に研磨されることにより平滑かつ寸法精度の高い平面が仕上がります。
参考文献
https://www.kensaku-kenma.com/%E5%9F%BA%E7%A4%8E%E7%9F%A5%E8%AD%98/ryoumen-genri
https://pub.nikkan.co.jp/uploads/book/pdf_file4d6df8fb1348f.pdf
https://www.kousakukikai.tech/lappingmachine/
http://www.kensakuban.net/each_kind/rap.html
社員数の規模
設立年の新しい会社
歴史のある会社