パンチダイのメーカー6社を一覧でご紹介します。まずは使用用途や原理についてご説明します。
目次
パンチダイとは、プレス金型におけるパンチとダイを意味します。パンチとダイは基本的に一つのセットになっており、対で使用します。
パンチといっても様々なパンチがあり、刻印パンチ、抜きパンチ、曲げパンチ、絞りパンチなど加工形状に合わせて様々なパンチが精密に加工され使用されます。
その精密なパンチとセットで制作されるのがダイです。パンチ、ダイそれぞれが単品では何の加工もできません。パンチ形状に合わせた受け皿の役目を果たすのがダイです。抜きパンチと抜きダイであれば、角が立った鋭利な刃物のような形状をしています。
絞りパンチや曲げパンチの対になるダイの形状は、なめらかで金属が滑り込むようなイメージで加工されます。金属が圧力を加えながら滑り込んでいく際には大きな負荷が掛かりますが、表面を鏡面加工(ラッピング)及び表面処理することで寿命を延ばす工夫がされていることが一般的です。
このパンチダイには非常に強い負荷が掛かる為、ダイス鋼、HAP、粉末ハイス、SKD(焼き入れ)などが使用されています。
このパンチダイが使用されるのはプレス金型です。プレス金型におけるメインの部品と言って良いでしょう。
このパンチダイが鋼板に対し加工を行う部分となります。
プレス金型にも単発型と順送型など種類が分かれます。単発型は比較的単純な加工を行うプレス金型で、人の手によって材料を送り込み、加工していく事が多いです。一方順送型は、単発型が行う加工を一つの金型に複数設けたものになります。自動で材料を送り込み、複雑で精密な部品の大量生産が可能になります。そういった順送金型では、穴あけ、刻印、抜き加工、絞り加工、せん断加工、といった具合にパンチダイが数セット組み込まれていることになります。
パンチダイは金型にとって重要な工具の役割を果たします。
プレス金型におけるパンチダイ(抜き加工)におけるクリアランスの重要性について説明します。
まず、抜き加工に必要なパンチサイズは鋼板の抜き寸法となるので、それに合わせてパンチサイズを設定してください。(例えば丸パンチの径が10㎜であれば10㎜の径の穴寸法となります。)
抜きパンチに対し、ダイの加工寸法はパンチサイズよりも一回り大きくします。
パンチとダイをそのまま組み合わせた際にスキマができるはずです。その隙間がプレス金型におけるクリアランスとなります。クリアランスは全周にわたって均一でなければなりません。クリアランスが0.2㎜なら全周0.2㎜に調節する必要があります。径10㎜の丸穴パンチのダイの径は10.4㎜となるわけですね。
加工する材質によってクリアランスの設定値は異なりますが、ステンレス系であれば板厚に対して7~11%程度に設定する事が多いです。このクリアランスの設定、及び調整がプレス金型の仕上がりを大きく左右する重要ポイントとなります。製品に大きなバリが発生したり、パンチダイがすぐに痛む原因となる可能性があります。適切なクリアランスの設定。調節がパンチダイには必須となります。
クリアランスを調節する際には0.01mm単位で合わせる事が一般的です。なので非常にシビアな作業であり、職人技が必要になる場合もあります。しかし、順送金型のようにすべてのパンチダイの位置関係を合わせる必要がある場合には、加工精度が重要となります。位置決めプレートの加工は主にマシニングセンタやワイヤーカットで加工する事が多いです。加工プレートをセットする際には傾きがないかしっかりとチェックする必要があります。パンチダイの傾きの原因となる場合があり、それだけでクリアランスが狂う可能性があるので注意が必要です。
参考文献
https://jp.misumi-ec.com/tech-info/categories/press_mold_design/pr02/c0405.html
https://jp.misumi-ec.com/tech-info/work-knowledge/concept_basic-design/press-basic_design
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