テスラメーターのメーカー9社を一覧でご紹介します。まずは使用用途や原理についてご説明します。
目次
テスラメーターとは空間中の磁場(磁束密度)を測定するための計測器です。
磁束密度とは、単位面積当たりを貫く磁束です。磁極または電流の存在によって作られます。
テスラメーターでは、ホール効果と呼ばれる半導体の電気特性を利用して、磁束密度の大きさをガウス(G)またはテスラ(T)の単位で表示されます。
ハンディタイプと据え置きタイプがあり、一般的に、据え置きタイプの方が高精度・高分解能(最小分解能0.1nT)であり、数10Tという強い磁場に対しても測定ができます。
研究開発・学術用途のみならず、製造や品質保証といった場面で、磁場の強さを検証する場合に利用されます。
例えば、加速器施設では強力な電磁石(~10T)を使っており、その計測にテスラメーターは利用されます。
または、製品の品質管理において、滞留磁気や漏れ磁束、あるいは磁気材料の特性などの計測も用途として挙げられます。
さらに微弱ではありますが、地球も磁場を保持しているため(~nT)、地磁気の測定にも頻繁に利用されます。
測定したい磁場の大きさ、種類、必要な精度などに応じて、適切な計測器を選択する必要があります。
テスラメーターにおいて磁場を測定するために、ホール効果が利用されます。
ホール効果とは、半導体を流れる電流と垂直方向に磁場を加えると、電流と磁場に垂直な方向に電界が生じる現象です。
これは半導体の電流を担う荷電粒子が、ローレンツ力により曲げられる原理を利用しています。
この電界の大きさは磁場の強さに比例するため、その電圧から磁場(磁束密度)を算出することができます。
ホール効果を引き起こす素子はホール素子(ホールセンサー)と呼ばれ、、磁場を計測するプローブとして用いられています。
プローブには大きくトランスバース(平板)型と、アキシャル(円筒)型の2種類があります。
トランスバース型では、平板に対して垂直方向の磁場を測定します。薄板であるため、狭いギャップしかなくても、プローブの挿入により磁場を計測できます。
一方、アキシャル型では、プローブ端面に垂直方向の磁場を測定します。小さなソレノイドコイルなどに挿入することで、内部の磁場を計測できます。
さらに、これらのプローブを用いて磁場を正確に評価するためには、プローブと測定したい磁場の角度、対象物との距離、対象物の大きさなどの関係を考慮しておきます。
参考文献
https://www.macome.co.jp/technology/fromzero2.html
https://www.toyo.co.jp/files/user/img/products/material/pdf/7166_ext_06_0.pdf
https://www.toyo.co.jp/material/faq/detail/id=4184
社員数の規模
設立年の新しい会社
歴史のある会社
この商品は、直流磁束密度測定の分解能が0.01mTと高く、交流磁束密度測定のレンジが40〜500Hzと幅広いテスラメーターです。
オートパワーオフ機能による消費電力量の低減とACアダプターの対応により連続で160時間使用出来る様になりました。
USBを使えば本体とパソコンの接続が可能でコントロールソフトをダウンロードする事でデータの出力やExcel上での分析、測定のコントロールが行える様になります。
本体が250gと小型・軽量な上にプローブは薄型になっているので、狭い隙間等の磁気測定に使えます。
この商品は、バックライト付きのカラー液晶画面により測定値が見やすく、6時間連続で測定出来るテスラメーターです。
0.01〜1999mTまでの幅広い測定レンジを持ち、ピークホールド機能により設定を変えるまで最大値を更新し続けてくれます。
更に、プローブの形には水平型と垂直型があるので、様々なタイプの空間や隙間にプローブを入れる事が可能です。
測定出来るACが最大300Hzまでなので、交流磁場を測定する時に使えます。
この商品は、読取の誤作を0.2%以内に収める事が出来る超高性能なテスラメーターです。
0.1〜2000mTの測定レンジがある上に、他にはZEROボタンで簡単にゼロ点を設定する事が出来ます。
最大で300,000個のデータを記録する事ができ、グラフ表示機能により磁気が経時的に変動する様子や磁束密度分布も表示でき、USBでパソコンと接続すればExcelに転送・保存する事も出来ます。
検査モードが搭載されておりデータをリスト化してくれるので、マグネット受け入れ検査や着磁検査、品質管理の測定に使えます。
この商品は、直流磁界を利用して励磁電流を流したホール素子が発生させた電圧を増幅させ、その値を表示するテスラメーターです。
デジタルタイプの場合、測定レンジは0〜20mTまたは0〜200mTのどちらかで設定でき、測定値の誤差を5%以内に収める事が出来ます。
入出力時の抵抗が非常に小さいので、温度特性及び直線性が良いです。
センサーにはInAsホール素子を採用している為、磁粉探傷した対象物の残留磁気を測定する際に使えます。
この商品は、測定レンジが0〜3000mTあり、直流磁束密度及び交流磁束密度の測定が可能なテスラメーターです。
備え付けのデジタル・アナログ出力用端子にケーブルを接続させれば、パソコンにデータを転送出来ます。
更に、オートパワーオフ機能が装備されているので電力の消費量を減らし寿命をおよそ30%伸ばせました。
高分解能測定モードが付いているので、機械加工後の残留磁気測定やステンレス製品の機械ストレス検査等に使えます。