インダクタ(コイル)についての概要、用途、原理などをご説明します。また、インダクタ(コイル)のメーカー10社一覧や企業ランキングも掲載しておりますので是非ご覧ください。インダクタ(コイル)関連企業の2023年3月注目ランキングは1位:スミダコーポレーション株式会社、2位:パナソニック株式会社、3位:株式会社村田製作所となっています。
インダクタ(英語: inductor、インダクタコイル)とは電子部品のひとつで、鉄などの磁性体の芯(棒)に導線を巻いたコイルです。
インダクタは抵抗、ダイオード、コンデンサなどと同じごく基本的な電子部品です。電子機器にはまず、かならず使用されています。
インダクタには、いくつかの種類があります。その用途に応じてチョークコイル、高周波同調コイル、棒状コイルなどがあります。これらのいずれも比較的小さな電流を流す回路に使用されます。
他方インダクタと同じような働きをする電子部品にトランスがあります。こちらは、インダクタに比べてサイズが大きく大きな電流を流します。
インダクタにはいくつかの特徴的な働きがあります。インダクタに電流が流れようとするとこれの邪魔をし、逆に電流が減少しようとするとこれを増やそうとします。また、周波数の高い信号を通そうとするとこれを阻止しようとする働きがあります。
以上の特徴を生かし、電子機器の回路において、ノイズを除去したり必要な信号を選別したりといった働きを行い、車や通信機器、精密機器などあらゆるところで活躍しています。
インダクタの2種類の用途を紹介します。
まず1つ目の用途です。我々の自宅に設置している電源コンセントからは100Vの交流出力が出てきますが、多くの電子回路の中は直流電流で動作しています。
インダクタの交流は流れにくく直流はそのまま流すという性質を利用し、交流から直流に変換してかつ電流を平滑化するとともに不要な周波数の高いノイズ(高周波ノイズ)を除去するためにインダクタが使われます。
2つ目の用途は、変圧器(電圧変換器)としての利用です。この場合はトランスと呼ぶことが多いです。1つの強磁性体に入力側(1次側)と出力側(2次側)の双方に夫々導線を巻き付けます。そしてこの導線の巻き数を変えることにより、電圧を変換することができます。
変換される電圧は、1次側の巻き線数と2次側の巻き線数の比率によって決まります。
携帯電話やスマートフォンの高周波通信用の回路での利用について紹介します。
これらの機器の回路は、周囲環境の影響を受けて通常のインダクタでは本来の働きをさせることができません。そこでトロイダルコアと言われる高周波回路専用のインダクタを使用します。このタイプのインダクタはその形状から、磁束からの漏れを防ぐことができ、目的の周波数帯において効率の良いインダクタンスを生み出すことができます。
インダクタは針金などのような棒状の導線を、渦巻き状に巻いた構造にしています。
中学生の理科で学びましたようにフレミングの左手の法則によって、インダクタに電流が流れると磁界が発生し一定方向の力が加わります。つまり磁石の働きをしているわけです。
また、渦巻きの巻き数を増やし、その直径を小さくするほど磁束は強くなるため、磁力は高くなります。この様にインダクタは電流と磁界の関係を使っています。
インダクタには、その中心に鉄やフェライトの棒を入れているものもあります。
これにより磁力をさらに強めるとともに磁力を蓄えることができるようになります。この鉄やフェライトの棒のことを強磁性体と呼んでいます。
インダクタに交流の電流を流すと、その交流周波数に従って磁界が変化します。この磁界の変化によりインダクタは、起電力を生み出しています。これを自己誘導起電力と呼んでいます。自身に流れる電流の変化により自ら起電力を生み出しているからです。
この自己誘導起電力の大きさは、インダクタの大きさとか導線の巻き数によって変わります。これをインダクタンスと呼び単位はヘンリー(H)を使います。
例えば1秒の間に1アンペア(A)の割合で変化する直流電流が流れたときに1 ボルト(V)の起電力が発生する場合に、これを1ヘンリーと言います。
自己誘導起電力は、回路上の抵抗の様に電流の流れを阻止する働きがあり、これを誘導リアクタンスと呼んでいます。単位はオーム(Ω)を使います。
交流電流の周波数(変化の度合い)が高まればこれを阻止する方向に起電力が発生して回路上では抵抗と同じ働きをし、逆に周波数が低くなれば起電力が弱まり抵抗値は小さくなりますので、電流は増えます。直流を流した場合、起電力は発生しないため抵抗値は0となります。
つまり、インダクタは、直流はそのまま流しますが、交流になると、電流は流れにくくなり、その周波数が高くなるほど一層、電流が流れにくくなるということです。
参考文献
https://contents.zaikostore.com/semiconductor/3367/
https://www.matsusada.co.jp/column/inductor.html
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日本ケミコン株式会社*一部商社などの取扱い企業なども含みます。
企業の並び替え
2023年3月の注目ランキングベスト10
注目ランキング導出方法順位 | 会社名 | クリックシェア |
---|---|---|
1 | スミダコーポレーション株式会社 |
18.1%
|
2 | パナソニック株式会社 |
15.6%
|
3 | 株式会社村田製作所 |
12.1%
|
4 | TDK株式会社 |
11.1%
|
5 | サガミエレク株式会社 |
10.6%
|
6 | KOA株式会社 |
9.5%
|
7 | Yuan Dean Scientific Co., Ltd. |
7.5%
|
8 | Viking Tech Corporation |
7.0%
|
9 | エム・アールエフ株式会社 |
6.0%
|
10 | Core Master Enterprise Co., Ltd. |
2.5%
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注目ランキング導出方法について
注目ランキングは、2023年3月のインダクタ(コイル)ページ内でのクリックシェアを基に算出しています。クリックシェアは、対象期間内の全企業の総クリック数を各企業のクリック数で割った値を指します。社員数の規模
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日本ケミコンのインダクタ(コイル、リアクトル)総合カタログです。 インダクタ全シリーズの仕様を掲載しています。 掲載内容 ◆コモンモードチョークコイル(...
2022年1月27日
ECUの電源回路の省スペース化に貢献する車載用パワーインダクタです。
金属磁性材による一体構造によって高い信頼性の回路設計が容易であることの他、低損失で電源の高効率化が可能であることからECUや制御数の増加への対応に貢献や熱などの回路設計が容易であること、優れた耐熱性、耐振動性によりECUの厳しい環境下に最適であることが特徴です。
ECUの電源回路のDC/DCコンバータ部、フィルタ部での使用に最適です。