アッベ屈折計についての概要、用途、原理などをご説明します。また、アッベ屈折計のメーカー12社一覧や企業ランキングも掲載しておりますので是非ご覧ください。アッベ屈折計関連企業の2022年4月注目ランキングは1位:株式会社アントンパール・ジャパン、2位:和研薬株式会社、3位:株式会社島津製作所となっています。
アッベ屈折計とは、臨界角法により材料の屈折率を測定することができる装置です。外観は顕微鏡に似ており、接眼レンズを覗いて目視で測定します。液体や固体などの試料を少量、プリズム上にのせて、プリズムからの出射光により生じた明領域と暗領域を観察することで、試料の屈折率を求めることができます。
光学フィルムや光学ガラスなどの光学材料の評価をすることができるので、光学機器のメーカーには必要不可欠な装置です。
アッベ屈折計では、試料の屈折率を求めることができます。液体、固体、膜など様々な状態の試料を精度よく測定することができます。試料の屈折率を求めることで、フィルムやガラス、レンズなどの光学性能を評価することができるので、製造メーカーや分析会社などで使用されています。
また、手持ち型の糖度計にも屈折計の原理が使用されています。糖度計では試料中のショ糖濃度を測定することができるので、野菜や果実の甘さを評価できます。
アッベ屈折計とは、臨界角法を用いて材料の屈折率を測定する装置です。顕微鏡のような外観をしており、プリズムの上に試料を置いて使用します。接眼レンズから覗くと、プリズムからの出射光とその明暗を観察することができます。屈折率は温度によって変化するので、プリズムの周囲に恒温水を循環できるものもあります。
屈折率が大きい物質から小さい物質に向かって光が入射するときに、入射角がある一定の角度以上になると全反射します。このときの最小の入射角のことを臨界角といいます。試料よりも屈折率が高いプリズム上に試料を設置し、プリズムと試料の境界部分に光を照射すると、境界面に平行に入射した光が臨界角で屈折します。このとき、プリズムからの出射光を見ると、臨界角以上の領域とそれ以下の領域で光の強度に差が生じるため、明暗を観察することができます。この境界線を観察することで、試料の屈折率を求めることができます。具体的には、臨界角、プリズムからの出射光の角度、プリズムの頂角、プリズムの屈折率などから計算により求めることができます。
機種によっては、液体だけでなく固体の屈折率も測定できます。ただし固体を測定する場合、プリズム面との接触面に凹凸があると正確な測定ができません。そこで、液体の場合と異なり、試料の研磨や中間液の使用が必要となります。
固体試料の分析手順は以下の通りです。
通常、試料の屈折率はナトリウムスペクトルのD線(波長中央値589.3 nm)で測定します。しかし機種によっては、光源の波長を可視光や赤外線の範囲で変更し、波長ごとの屈折率を測定することができます。ナトリウムスペクトルのみで分析する場合よりも多くの情報が得られることが利点です。光源の波長を変える仕組みは、光学フィルタで特定波長のみ透過させる方法、ナトリウム以外の励起元素(水銀、カドミウムなど)を用いる方法などがあります。
一般的に波長の短い光ほど大きく屈折し、波長の長い光ほど小さく屈折します。そのためグラフの横軸に光源波長、縦軸に屈折率をとった場合、右下がりの曲線が描かれます。この曲線の形状は物質により異なるため、物質の種類の同定、不純物の有無の確認に利用できます。また、屈折率が重要な管理項目となる素材の開発や検査において、複数の波長での屈折率を効率よく測定することができます。
参考文献
https://www.atago.net/japanese/new/pdf/abbe_ja.pdf
https://www.jstage.jst.go.jp/article/kobunshi1952/37/10/37_10_768/_pdf
https://unit.aist.go.jp/nmij/public/report/bulletin/Vol6/1/V6N1P13.pdf
https://www.shimadzu.co.jp/products/opt/guide2/06.html
https://kikakurui.com/k0/K0062-1992-01.html
*一部商社などの取扱い企業なども含みます。
企業の並び替え
2022年4月の注目ランキングベスト9
順位 | 会社名 | クリックシェア |
---|---|---|
1 | 株式会社アントンパール・ジャパン | 21.9% |
2 | 和研薬株式会社 | 15.6% |
3 | 株式会社島津製作所 | 15.6% |
4 | ヤマト科学株式会社 | 12.5% |
5 | 株式会社アタゴ | 12.5% |
6 | 株式会社ニチカ | 9.4% |
7 | 株式会社三商 | 6.3% |
8 | 東京硝子器械株式会社 | 3.1% |
9 | ザイレム ジャパン(ワイエスアイ・ナノテック)株式会社 | 3.1% |
注目ランキング導出方法について
注目ランキングは、2022年4月のアッベ屈折計ページ内でのクリックシェアを基に算出しています。クリックシェアは、対象期間内の全企業の総クリック数を各企業のクリック数で割った値を指します。社員数の規模
設立年の新しい会社
歴史のある会社
株式会社三商のデジタルアッベ屈折計は、日本薬局方他、各種法令に完全準拠した高精度デジタルアッベ屈折計です。
温度自動補正機能により、どのような温度で試料を計測しても20℃での結果を得ることができるため再現性のある正確なデータを得ることができます。
基本性能を備えた低価格のエコノミータイプ、堅牢性と操作性に優れたシンプルライン、多機能なスタンダード、特殊な状況下でも使用することのできるプロフェッショナルなど用途に合わせて様々な機種を選択することができます。
株式会社アタゴのアッベ屈折計DR-A1は、プリズム部を調整することで不透明なサンプルや強い着色のサンプルの測定が可能な屈折計です。
目盛りを読み取ることなく屈折境界線とクロス線を合わせるだけで、表示部に屈折率もしくはBrixが温度とともに表示されるので簡単に扱うことができます。
オプションのデジタルプリンターや、汎用的なパソコンと接続することで測定値と温度環境の印字や送信、平均値の分析などを行うことが可能です。
ヤマト科学株式会社のデジタルアッベ屈折計 Abnemat350は、日本薬局方をはじめとした世界各地の局方やGMP省令などにも完全準拠した医薬品産業に最適な屈折計です。
医薬業界で必要とされるすべての要求事項を網羅したバリデーションを行うことができ、現地での温度バリデーションにも世界で唯一対応しています。
ペリスタリックポンプもしくはサンプルチェンジャーを使用して充填を簡素化したり、幅広いアクセサリーを組み合わせて容易に拡張することができます。