DLCコーティングのメーカー16社を一覧でご紹介します。まずは使用用途や原理についてご説明します。
目次
DLCコーティングとは、Diamond like Carbon(ダイヤモンド ライク カーボン)
の略称で、高硬度、耐摩耗、低摩擦、凝着を起こしにくいなどの優れた特徴を持つ
表面処理技術です。
メリットばかりではありません。
欠けやすく、破片が混入する
生地との密着性が悪い
最大2ミクロン程度の被膜に限定される
といった欠点もあります。
また、DLCコーティングは、コーティング内の水素の量によって物性が変化します。
水素を含まないDLCコーティングは、高硬度となり、水素を含む量が多くなるほど
硬度は下がる傾向にあります。
DLCコーティングは、主に金属の耐摩耗性向上を目的に処理されます。
摩擦熱の減少、焼き付き防止に耐久性の向上が期待できます。
DLCコーティングの使用例を紹介します。
DLCコーティングの成膜方法は、大きく分けて3種類あります。
DLCコーティングは、成膜方法によっても特徴が変わります。
DLCコーティングの原理について説明を進めていきます。
膜が高い硬度、低い摩擦係数、高耐摩耗性を有するダイヤモンドに近い非結晶の硬質膜
として産業に応用がなされてきたのは、1980年代の光学部品へのコーティングからです。
機械性特性については、膜構造とヤング率、硬さとの関係については、ダイヤモンド構造が
多いと高くなり、水素がたくさん含む膜では、高分子のようになってしまい、膜の硬度が低下
することになります。
DLCコーティングの原理について
DLCは、ダイヤモンド成分と炭素成分から合成される。
アセチレンガスを注入し、高周波・高電圧でプラズマを発生させて炭素と水素に分解します。
水素は排出されます。
プラスイオン化した炭素は、マイナスを帯びた製品に付着しダイヤモンドに近い非結晶が製品
に表面に生成されます。
DLCコーティングとなります。
DLCコーティングをすると、多くの材料に対して大気中で摩擦係数が小さくなるので、世の中で
動いている物の摩擦抵抗がすべて半分になったらCO2排出量低減に大きく貢献します。
アルミにDLCコーティングをすることで、耐摩耗性と低摩擦性を与えることができます。この特徴が与えられたことで、機械部品の軽量化などが可能となっています。
アルミニウム合金は酸化しやすいうえに、多種の元素が含まれています。この特徴を踏まえたうえでDLCコーティングを施すには、DLC薄膜と基材との境界面に合った中間層を選ぶことが必要です。
アルミ合金へのDLCコーティングの応用事例として、低摩擦・軽量化を重要視するエンジン部品へのコーティングがあります。この応用に対しては、DLCコーティングの主成分が炭素であることとアルミニウムの親和性の低さから生じる密着性の低さが課題として挙げられています。
また、DLC加工をした工具を使用することでアルミニウム合金のドライ加工ができるという例もあります。
DLCコーティングをすることで耐摩耗性が向上するという事例があるが、摩擦調整剤であるジアルキルジチオカルバミン酸モリブデンを配合したオイルを使って摺動させた場合に水素を含むDLCコーティングが摩耗するという事例が報告されています。
乾いた環境で低摩擦を示すDLCコーティングですが、そのまま境界滑油として使用した場合は期待されている極低摩擦を実現することは少ないです。二硫化モリブデン結合幕を使用した場合、ドライで低摩擦。境界滑油でも低摩擦を示しますが耐摩耗性が低いため摩擦に対する耐久性があまりないです。
DLCコーティングはアルミニウムや真鍮などに処理は可能ですが、高荷重環境で基材が変形してしまう場合はDLCコーティングだけが剥がれてしまうことがあります。剥がれることを避けるためには、基材が高硬度であることが必要になります。
DLCコーティングの剥がれを避ける技術として、イオン注入があります。この方法をとることで、成膜イオンが基材表面に入り込み成膜された膜との高密着を実現できます。
参考文献
https://www.jndf.org/nakama/dlc.html
https://60you1.com/diamond-like/
http://www.n-mt.co.jp/?p=1076
https://www.nanotec-jp.com/aluminumalloyICF
https://www.jsme.or.jp/publish/kaisi/011002t.pdf
https://www.juntsu.co.jp/coating/coating_kaisetsu03.php
http://www.n-mt.co.jp/?p=990
https://www.m-watanabe.co.jp/dlc%E3%82%B3%E3%83%BC%E3%83%86%E3%82%A3%E3%83%B3%E3%82%B0/
https://www.kistec.jp/wp/wp-content/uploads/2014/01/kinzoku2012_121.pdf
社員数の規模
設立年の新しい会社
歴史のある会社
この商品は、プラズマイオン注入成膜装着で成膜する事で摩擦係数を低くしたDLCコーティングです。
低温で成膜する事が出来るので、樹脂やゴムなど熱に弱い素材にもコーティング可能なのが特徴です。
一定ではなく素材に合わせて成膜条件を変える事が出来るので、プラスチックであっても非常に剥がれにくい膜を作る事が可能です。
形状に合わせてプラズマ形成されガスが回り込むので、複雑であったり内部構造があったりする製造部品や装着部品に使用する事が出来ます。
この商品は、ダイヤモンド構造に近いカーボンのSP3構造を90%持たせた事で、ダイヤモンド並みの硬度を実現したDLCコーティングです。
プラズマCVD方式DLCコーティング装着を使って成膜しているので、複雑であったり長い丈を持っていたりする構造物にもコーティング可能です。
また、耐熱温度が550℃なので、使用する加工条件を選びません。
水素フリーのDLCも成膜出来るので、高い硬度と耐溶着性が求められるアルミ材の切削器具に使う事が出来ます。
この商品は、潤滑性や耐摩耗性、耐食性等にに優れたDLCコーティングです。
PBIID法を採用したDLC成膜装着を使用しているので、面積が大きいものや複雑な形状のもの、プラスチックなど低温でないと変形してしまうものにも成膜する事が出来ます。
更にはRoHS指令にも対応しているので、環境面・安全面においても優れています。
膜を数十μm程厚くする事が出来るので、耐薬品性を必要とする薬品用容器の成膜に使えます。
この商品は、生体親和性が高いので人に優しいDLCコーティングです。
真空状態でなくても大気圧下で成膜出来るので、真空装着が必要無く設備をコンパクトにする事が出来ます。
また、ガスバリアー性を高めて溶出性を低く特徴があり、バイオプラスチックにコーティングする事でそれらの性能を上げる為に使われます。
電極を使った高周波パルス印加方式を採用しているので、ペットボトルの内側など複雑な形状を持つ容器の成膜に向いています。
この商品は、低摩擦係数、耐摩耗性、耐凝着性、耐腐食性等に優れたDLCコーディングです。
硬度がHV2000〜2500と高く、350℃までの熱に耐えられるのが特徴です。
イオン化蒸着法(IVD)で成膜されているので、鏡面加工品にコーティングした場合も鏡の様な質感が保たれます。
高い鏡面性が求められるビデオカメラのレンズやセラミックス等の成形金型、滑りの良さや高い耐摩耗性が求められる医療・実験器具の使用に向いています。