ALD装置のメーカー10社を一覧でご紹介します。まずは使用用途や原理についてご説明します。
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ALD(成膜)装置とは、原子層堆積法(英語:Atomic Layer Deposition)によりナノスケールの薄膜を形成する装置です。原子層を1層ごと成膜する為、精密な膜厚制御性を有し、緻密で高い段差被膜性を特徴としますが、
成膜速度が遅いという欠点も持ち合わせます。 装置にはステンレス、アルミ等の真空チャンバを備え、材料ガスの供給パートと材料ガスを排出する排気パート、プロセスを制御する制御ユニットで構成されます。
ALD成膜は半導体生産工程やFPD生産工程などで多く用いられ、近年ではDRAM生産で欠かせない技術となっています。また医療や一般産業への活用も見られます。
ALD成膜の原理は真空チャンバへプリカーサ(前駆体、有機金属材料)と酸化源、或いは窒化源、他のプリカーサなどを交互に導入する事により、成膜対象物へプリカーサが吸着した後に酸化或いは窒化等をさせて膜を形成します。
例として酸化膜の形成過程を挙げると、
プリカーサ導入 ⇒ 基板へ表面吸着 ⇒ パージ(排気) ⇒ 酸化源導入 ⇒ 吸着したプリカーサと酸化反応 ⇒ パージ(排気) ⇒ プリカーサ導入 ⇒ ・・・
となります。
このサイクル1回で原子層が1層形成され、これを複数回繰り返す事で所望の膜を堆積させる事が出来ます。 この回数を制御する事で膜厚が変化する為、膜厚制御性が高い事が特徴です。
ALD成膜の工程で重要なのは各パージ工程でプリカーサ、或いは酸化源を高い真空域まで廃棄する事で、一方が残留すると他方を導入した際に気相反応を示し、膜厚の制御性、不純物の残留など膜質に悪い影響を与えます。
このプリカーサと酸化源、或いは窒化源などとの反応エネルギーを補い高い効率で成膜する為に基盤を加熱したり(サーマルALD)、プラズマでアシスト(プラズマALD)する場合があります。
ALD成膜では多数のプリカーサ、有機金属材料を用いますが、人体への悪影響や発火性の高い材料が多い為、取り扱いには専門の知識を要し、細心の注意が必要となります。
社員数の規模
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歴史のある会社